都立高校入試に昨年度から導入された「英語スピーキングテスト」。運営事業者のベネッセが今年度限りで撤退するそうだ。まさかたった2年で事業者変更とは…。
私は昨年11月の小欄で「絶望のスピーキングテスト」と題して、このテストのバカバカしさを述べた。
ベネッセからは撤退の理由についてまだ説明がないようだ。会社としてもこんな愚行の片棒を担ぐのはごめんなのではなかろうか?
彼らは「生きた英語を身につけるノウハウ」を熟知しているだけに、このテストのバカバカしさを改めて認識したのかもしれない。
ちなみに、新たな事業者は、都の公募に唯一手を挙げた「ブリティッシュ・カウンシル」とのこと。
さて、そんなわけで娘はベネッセが実施する「最後の」スピーキングテストで受験することになる。教育委員会が引き起こす一連の混乱は結局すべて受験生に降りかかる。
「気の毒な話だなぁ」と同情するも、当の娘は「このテストの配点は1,020点中のたった20点。対策しても、ぶっつけ本番でも大差ないよ」と意に介さず。
受験生たちのスピーキングテストに対する視線は最初から冷ややかなものだったのだ。