これまで仕事で多くの人々とご縁がありました。同僚、上司、部下、顧客、取引先…。皆さま素晴らしい方ばかりと申し上げたいところですが、そんなはずがありません。
「ざんねんないきもの事典」という本が一時話題になっていましたが、「ざんねんな同僚」や「ざんねんなお客様」にも出会いました。
上司とて例外ではありません。指導を仰ぐべき立場の人であっても「ざんねんな」方はいらっしゃいます。私が「ざんねんな上司」と思うのは、「能力」ではなく「人格」の点で疑問符をつけたくなるような人物です。
上司とて人間ですから万能のはずがありません。能力が劣る場合だってあるでしょう。それはそれで仕方がないわけで、反面教師にするとか、それなりに対処するのみです。
しかし「人間としてどうなの?」と思う場合は「ざんねん」のレッテルを貼ります。
そんな「ざんねんな上司」第1号は、公私混同上司。約2年仕えましたが、目に余る経費の使い方に困惑の毎日でした。
どう見ても社用とは思えない食事代、友人への贈答品など、不可解な領収書がどんどん回ってきます。「これは、会社の費用で処理してよろしいのですか?」と問いただすのですが「構わない!」と一言。
こうなりますと、普段の業務でも衝突することが多くなります。一度、大喧嘩になったことがあります。この時は自分が左遷されることを覚悟したくらい。(よく考えてみれば、左遷されるべきは上司のはずなのですが、そうならないのが組織の恐ろしいところですけれど…)
幸い左遷はまぬがれましたが、その後も不可解な領収書の枚数は減ることがありません。
そこで、私は自ら領収書を見て、明らかに私用と思えるものは領収書そのものを捨ててしまうことにしました。もし、何か言われたら「あれ?そんな領収書はいただいたていないですね~」とすっ呆けようと。
ところが、これまた幸い全くばれないままでした。やはりお金にルーズな方なのでしょう。いちいち細かく精算金額をチェックしていなかったのだと思います。
この「ざんねんな上司」、その後、リストラで早期退職者の募集に応募、退職されました。