私が今働く会社でも人手不足で大変らしい。現場の物件管理スタッフが採れない。毎月数十物件のリストがFaxで届く。そこには募集要項が細かく記載され「知人や友人を紹介して欲しい」とのメッセージが添えられている。
マクロの視点では少子高齢化やコロナの影響もあろうが、やはり最大の原因は低賃金だと思う。これは介護スタッフやドライバーなどエッセンシャルワーカー全般に言えそうだ。
先週の日曜討論(NHK)で、新藤経済再生担当相が述べていた。「日本では原材料のアップは商品価格に転嫁できるが、人件費のアップはなかなか転嫁できない」と。
なるほど!確かにそんな「空気」が日本にはある。労働を美化し「低賃金で頑張ることは美しい、価格転嫁するなんてとんでもない」といった潜在意識のようなものが。
だから、いつまでも賃金は上がらず、そこにつけ込む一部の経営者はブラック企業を生み、それは淘汰されることなくいつまでも生き延びる…。
私の海外勤務の経験から申し上げれば、彼らの賃金は物価上昇率分を自動的にアップする。それが当たり前で議論の余地なし。それが出来ない企業は退場だ。日本もまずはその域に到達しなければ。