生まれて初めて乗った飛行機は自衛隊の輸送機(C-1)。防衛大学校1年生の夏。ひと月に渡る訓練の終盤、茨城県の百里基地から埼玉県の入間基地までの体験飛行だった。
旅客機のような座席はない。がらんとした機内の内壁に沿って設置されている簡易座席にシートベルトで身体を固定する。空挺部隊の隊員になったような気分だった。
その後は、もちろん、もっぱら旅客機。旅客機の初搭乗は大学4年生のとき。同じ研究室にタイ人の留学生J君がいて、彼の里帰りに友達3人で便乗した。
行き先はバンコク。学生の貧乏旅行だから航空会社は最安値のパキスタンエアー。マニラ、バンコク経由のカラチ行き。
当時、パキスタンエアーのコードはPA(現在はPK)だったのだろうか?こんな冗句をJ君が教えてくれた。
J君:「PAって何の略か知っていますか?」
神木:「Pakistan Airlineじゃないの?」
J君:「Perhaps Arrive (たぶん 着く)」
私たちは運がよかったのか、搭乗したPA便は行きも帰りも無事目的地に着陸した。