私にも座右の銘がある。まず「継続は力なり」、人生の挫折を味わってからは、漢字で書けるように練習して「臥薪嘗胆」を加えた。
更に次の一節が加わり、これがわが人生において、長きにわたり「銘」のトップを占めてきた。
宴席で作法を守るように人生の作法を守ることを忘れてはならない
ご馳走がまわってきて自分の前に来たら、手を伸ばして礼儀正しく一人分を取る
次に回っていくのを滞らせることのないように
まだ、まわってこないうちから欲しそうにしないで自分の前に来るまで待つように
子供についても妻についても地位についても富についても同じ事である
エピクテトス(ローマの哲学者)
自分の生き方はとてもこんなふうにはできていないが、できていないからこそ座右の銘になるので、そこはご容赦いただきたい。
さて、この言葉、ちょっと長いので、「座右の銘は何ですか?」と聞かれた時にスッと答えられないのが玉に瑕。そんな折、大岡信の句に出合った。
座右の銘は一汁一菜
大岡信
「一汁一菜」に凝縮させるというワザに感動、思わず「本歌取り」させていただいた。
座右の銘は腹八分目
神木各人