作歌のヒント(永田和宏 著)

作歌のヒント(永田和宏 著)

五七/七五調が好きだ。日本語の話者なら誰しもそうかもしれない。俳句や川柳、短歌に都々逸、標語やキャッチコピー。

NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」を見てからは短歌が気になっている。新聞の歌壇コーナーに紹介されている歌を熱心に読み観賞する。自分でも詠んでみたくなった。

実は50歳になったとき川柳に熱中したことがあるが、その時は創作してみて、17文字の字数制限というハードルが凄く高いと感じた。

その点、短歌は14文字多い31文字の世界。川柳よりは作りやすいのではという甘い期待もあって、少し勉強してみることに。

「NHK短歌」—Eテレで毎週日曜日放映の短歌講座。4月からテキストを買って学び始めたところ、たまたま本著の広告を見つけて興味をひかれ、手に取った。

短歌を作るためのヒントが盛りだくさん且つ深い。単なるテクニックを説くハウツーものとは別次元。広告に出ていたキャッチコピーが示す通り“表現の本質論”がそこにあった。

短歌のみならず、人とのコミュニケーション、ブログ、プレゼンといった日常的な発信(=表現)にも十分応用が効く。短歌に関心のない人にもお薦めだ。(NHK出版)