みどりの窓口

みどりの窓口

「みどりの窓口」が減ってゆくそうです。JR東日本では2025年までに現在400以上ある窓口を140に削減すると発表。JR西日本も2030年度末までに330から100に減らす計画を発表しました。

「有人」のオペレーションは減少の一途ですね。コロナ禍もあって、そのペースは加速しているのでしょう。

改札口も昔は「有人」でした。ハサミをカチカチ鳴らしながら、ブースに立って切符を切る駅員さんの姿はすっかり消えてしまいました。

私がよく利用する地下鉄丸の内線ではずいぶん前からワンマン運転。車掌は乗務せず、運転士がドアの開閉や安全確認を兼務しています。新橋と湾岸地区を結ぶ新交通システム“ゆりかもめ”にいたっては運転士もいません。

荻窪駅の「みどりの窓口」は果たして生き残るのでしょうか?娘にこの話をしたところ「それは困るなぁ…」と。

そうだよね、やっぱり人がいてくれないと不便なことも多いからね…と言おうと思ったら「だって、待ち合わせ場所がなくなるじゃん」と一言。

なるほど、「みどりの窓口」は新幹線や特急券の販売窓口という機能のほかに、実は「ランドマーク」としての役割も担っていたのですね。気が付きませんでした。

たしかに荻窪駅のみどりの窓口付近は、いつも待ち合わせの人でにぎわっています。そういえば私も2年前に出張で高崎に出向いた時、「みどりの窓口」を待ち合わせ場所に指定していたことを思い出しました。

やはり「みどりの窓口」がなくなるのは寂しいかぎり。それにネーミングも秀逸だと思います。

かつて国鉄が民営化されてJRになったとき、首都圏を走る「国電(=山手線、中央線、総武線、京浜東北線、常磐線)」が「E電」に変更されました。「国」という呼称を使えませんから。

しかし、残念ながらこの名称はネーミングセンスがない!ということでとても評判が悪く、あっという間に消えてしまいました。

それに比べて「みどりの窓口」はとても良い名称ですね。もしその機能が全廃されたとしても、センスあるその名称だけは絶対に残していただきたいと思います。