(昨日のつづき)映画館の責任者らしき男性が前方に登場。「皆様大変申し訳ございません。ただいま館内に電子音が鳴り響いてしまっておりますので、一旦上映を中断させていただきます。今一度皆様には、携帯電話のスイッチがオフになご確認下さいますようお願い申し上げます」と述べ、深々と頭を下げました。
すると場内がシーンと静まり、聞こえてくるのは「ピッピ、ピッピ…」という音だけ。そしてついにどの辺りから音が出ているのかが判明し…。
間もなくあの耳障りな音がピタッと止みました。なんと私のすぐ後ろの列に座っていた人が音源だったようです。なぜ、ご本人あるいはお連れ様が、この音に30分間も気付かなかったのか不思議の極みです。
「皆さん本当に申し訳ございませんでした」と謝罪したのは、「音源」の人ではなく、厳しい表情を浮かべてスクリーンの脇に立っている責任者のほうでした。
「お客様は神様」のニッポンとは言え、何もここまでしなくても…。館内はなんとも表し難い空気に包まれました。
映像は数分巻き戻されて上映再開。その後は「めざまし音」が鳴ることなく、最後まで気持ちよく鑑賞できました。
しかも退場時には「お詫びに」と「ポップコーンの無料引き換え券」を配布。客商売というのは本当に大変ですね。それにしても映画館の対応には、”あっぱれ”です。(おわり)