秋の空

秋の空

今月8日の皆既月食と天王星食。コロナ、戦争、物価高、五輪汚職、政治家の不祥事…世知辛い世の中になる一方で、出るのはため息ばかりという日々に、癒しのひと時をもたらしてくれました。

このダイナミックで神秘的な天体ショーは、なんと442年ぶりとのこと。全国的に好天にめぐまれ、入場者数制限も無し。私も静かな興奮に包まれました。きっと、全国で多くの人々が同じような思いを抱いたのではないでしょうか。

秋は夜空もさることながら、日中の抜けるような青空も実に素晴らしい。夜空が「癒し」なら、昼の青空は「希望」です。

若い頃は悩んだり苦しんだりするたびに、東京の狭い空を見上げては自分を鼓舞していたことを懐かしく思い出します。最近は悲しいかな、首を後ろに曲げると痛い。歳ですね。

去るものは去りまた充ちて秋の空(飯田龍太)

長谷川櫂さんの解説がいい。「大空を去ったものは何か、また充ちて来たものとは何なのか。問だけがそこにある。それは何かはわからないが、この句を読めば心の中に爽やかな秋晴れの空が広がる。そしてまた生きてゆこうという思いが広がる」(読売新聞 四季2019.9.21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー

かくと

かくと

「荻窪ラジオ」の神木各人(かみき かくと)です。私は国内外で33年間のビジネスマンライフを終え、今は荻窪を拠点にフリーランスとして活動中です。「荻窪ラジオ」では、私のこれまでの経験や、日々の暮らしで考えたことなどを「オンエア」。「読む」ラジオとしてお付き合いいただければ幸いです。

関連記事